海の豆知識Vol.26  

イラスト:山里の雪景色を背景にコマ回しを楽しむスズキ

魚のことわざ-その24-

---スズキ---
 海とその生物にまつわる諺や格言についてお話しましょう。
 今回のテーマは鱸(スズキ:スズキ目・スズキ科)です。スズキは日本の沿岸各地から南シナ海に分布しています。近縁種にヒラスズキがいて、よく似ていますが、ヒラスズキはスズキより体高が高く、背びれの軟条数が15~16とスズキより多いことで区別ができます。出世魚のスズキは成長と共に呼び名が変わり、セイゴ、フッコ、スズキとなり、さらに大型になると大多郎(オオタロウ)やトドと呼ぶ地方もあります。また、お腹に卵を持っているものをハラブトスズキと呼ぶこともあります。
 スズキは上品な味の白身魚で、マダイやヒラメに代わる夏の高級魚であり、調理方法も刺身、洗い、焼き物、蒸し物、煮物と幅広く、親しまれてきました。

鱸落とし
 宍道湖畔(島根県)に伝わる言葉。十月の雷のことをいい、湖中のスズキは、この雷音を嫌って、海に逃げる(落ちる)という。しかし、空中の音は水中の魚に聞こえない。多分この場合は、雷に伴う稲光の影響であろう。一方その頃は、寒さを避けて魚が深場に落ちていく季節でもある。

イラスト:カミナリの音を聞いて、べそをかきながら深く潜っていくスズキ鱸の鰓洗い
 ハリに掛かったスズキは、その大きくて鋭い鰓蓋をふくらませて右往左往し、ジャンプしながら懸命にハリを外そうとする。まさにスズキの曲芸。この時、糸を緩めるとハリが外れ、無理をすると糸が切られる。釣り人とスズキの虚々実々の駆け引き。そうこうして釣り上げたスズキは「洗い」で食べるのが最高の味。「洗い」に縁のある魚である。
 スズキの名は、「すすきたるよう」、つまり、すすぎ洗いをしたように身が白いことに由来したもの。どっちみち、「洗い」に適した魚。

二階堂清風編著「釣りと魚のことわざ辞典」東京堂出版より転載。

魚の繁殖生態(3)

 ヒラメの繁殖行動をビデオカメラで観察しました。1日のほとんどを砂中に潜むヒラメは、産卵時刻が近くなると先に雄が砂上に姿を現します。雌は産卵時刻間近まで砂から現れず、出るまで雄は雌の直ぐそばで頃合いを待ち、時に雌に体をぶつけて産卵を催促するような行動をとります。雌が泳ぎ出すと複数の雄は、雌の直下の位置を争うように追尾します。水面近くで先に雄が放精し、その直後に雌が放卵します。ここで紹介した内容の映像は、海生研ホームページでご覧になることができます。

写真:1尾の雌の周りに3尾の雄が群れています

産卵のため浮上したヒラメ雌を雄3尾が追尾開始

デジタル・アクアリアムへ
バックナンバーをご覧ください
海の豆知識Vol.1へ
海の豆知識Vol.2へ
海の豆知識Vol.3へ
海の豆知識Vol.4へ
海の豆知識Vol.5へ
海の豆知識Vol.6へ
海の豆知識Vol.7へ
海の豆知識Vol.8へ
海の豆知識Vol.9へ
海の豆知識Vol.10へ
海の豆知識Vol.11へ
海の豆知識Vol.12へ
海の豆知識Vol.13へ
海の豆知識Vol.14へ
海の豆知識Vol.15へ
海の豆知識Vol.16へ
海の豆知識Vol.17へ
海の豆知識Vol.18へ
海の豆知識Vol.19へ
海の豆知識Vol.20へ
海の豆知識Vol.21へ
海の豆知識Vol.22へ
海の豆知識Vol.23へ
海の豆知識Vol.24へ
海の豆知識Vol.25へ
海の豆知識Vol.26へ
海の豆知識特別号へ
海の豆知識Vol.27へ
海の豆知識Vol.28へ
海の豆知識Vol.29へ
海の豆知識Vol.30へ
海の豆知識Vol.31へ
海の豆知識Vol.32へ
海の豆知識Vol.33へ
海の豆知識Vol.34へ
海の豆知識Vol.35へ
海の豆知識Vol.36へ
海の豆知識Vol.37へ
海の豆知識Vol.38へ
海の豆知識Vol.39へ
海の豆知識Vol.40へ
海の豆知識Vol.41へ
海の豆知識Vol.42へ
海の豆知識Vol.43へ
海の豆知識Vol.44へ
海の豆知識Vol.45へ
海の豆知識Vol.46へ
海の豆知識Vol.47へ
海の豆知識Vol.48へ
海の豆知識Vol.49へ
海の豆知識Vol.50へ
海の豆知識Vol.51へ
海の豆知識Vol.52へ
海の豆知識Vol.53へ
海の豆知識Vol.54へ
海の豆知識Vol.55へ
海の豆知識Vol.56へ
海の豆知識Vol.57へ
海の豆知識Vol.58へ
海の豆知識Vol.59へ
海の豆知識Vol.60へ
海の豆知識Vol.61へ
海の豆知識Vol.62へ
海の豆知識Vol.63へ
海の豆知識Vol.64へ
海の豆知識Vol.65へ
海の豆知識Vol.66へ
海の豆知識Vol.67へ
海の豆知識Vol.68へ
海の豆知識Vol.69へ
海の豆知識Vol.70へ
海の豆知識Vol.71へ
海の豆知識Vol.72へ
海の豆知識Vol.73へ
海の豆知識Vol.74へ
海の豆知識Vol.75へ
海の豆知識Vol.76へ
海の豆知識Vol.77へ

 ■お問い合わせ
公益財団法人
海洋生物環境研究所 事務局
〒162-0801
東京都新宿区山吹町347
藤和江戸川橋ビル7階
TEL. 03-5225-1161
FAX. 03-5225-1160
メールでのお問い合わせは、こちらのフォームをご利用ください。