ご挨拶

理事長 香川謙二 香川謙二理事長

 私ども公益財団法人海洋生物環境研究所(海生研)は、主に発電所の温排水が漁場環境に与える影響について科学的に解明する調査研究機関として1975年に設立され、以来40年にわたり様々な活動を実施して参りました。
 発電所取放水の影響解明をはじめ、沿岸海域における環境や生物・生態系に与える化学物質の影響解明、海洋環境放射能の調査解析を大きな柱として、近年問題となっている海洋の温暖化や酸性化、生物多様性の維持・保全などといった海域環境を巡る様々な課題に取り組んでいます。

 東日本大震災からの復興には粘り強い長期的対応が必要な中、海域環境においては、特に放射能汚染の推移の把握と的確な情報公開による水産物への風評被害防止が引き続き重要な課題となっています。
 一方、改定された海洋基本計画においては、海洋資源の開発や浮体式洋上風力発電所など新しい海洋再生可能エネルギーの開発・実証が挙げられるとともに、海洋環境の保全、沿岸域の総合的管理が重要な柱とされました。また同様に、持続可能な低炭素社会の実現や多様な沿岸生態系・生物資源の保全は、わが国の重点課題であり、環境影響評価においても、これまで以上に対応が求められています。
 海生研としては、これらの社会動向を把握し、公益財団法人として科学的、客観的立場から国や自治体、水産・電力両業界及び関連研究機関と連携し、地震被災からの復興をはじめ、沿岸環境の保全に係わる諸課題の解決に努力する所存でありますので、引き続きご支援の程、よろしくお願い申し上げます。