海の豆知識Vol.14  

イラスト:キスの親子が草原でピクニック
魚のことわざ-その14-

---キス---
 海とその生物にまつわる諺や格言についてお話しましょう。
今回のテーマは鱚(キス=スズキ目キス科)です。
 普通キスといえばシロギスをいい、北海道南部から九州にかけ分布しているが、資源の減少で、近年、冷凍品として輸入されるようになり、禁漁期間を設けるところもでてきた。
 また、池中飼育し、産卵させ、仔稚魚から親魚まで飼育できるようになり、養殖の対象種としての研究が進められている。

海の鮎
イラスト:女王様の容姿をしたキスが、豪華なイスに腰掛けています シロギスのこと。別に「海の女王」「海の白雪姫」。姿はスマートで上品に映る魚。刺身でよし、焼いてよし、揚げてよしの三良魚。アユと共に釣り人の魚。

幻の釣り
 アオギス・シロギスの脚立釣りのこと。かつては江戸前の風物詩で、大名釣り的な観があった。船頭が適当な場所に脚立を下ろしてくれて、その上に腰を据え、日がな一日釣り糸を垂れる日本の釣り。船頭が時折釣りの状況をうかがいに来て、場所を移動させてくれたり、弁当や飲み物を届けてくれる。今はリールの発達で投げ釣り専用となり、江戸前釣りの風情はアオギスと供に幻になってしまった。

鱚釣りは八十八夜から
 キスを釣るのはこの頃からが適期なのだが、年から年中攻められて、こういう季語的な日本語は、もう死語になってしまった。アオギスの脚立釣りが消えて久しい。そして天然記念物になろうとしている。普通、キスと呼ばれるシロギスもその資源の枯渇が危惧されている。「八十八夜から」の自然の掟を守らなくなったからである。

キシゴ腹
 キシゴは、秋田地方でキスの方言。キスの腸は、他の魚に比べて少なく、見た目に清潔に映るところから、正直で私心のない人の例えにいう。

二階堂清風編著「釣りと魚のことわざ辞典」東京堂出版より転載。

魚の受精卵の温度耐性

 海生研では、魚類の様々な発育段階について生物影響試験を行っています。マダイは3~6月ごろにかけてたくさんの卵を産みます。それらの卵は孵化するまで海水中を浮遊しています。ここでは、マダイの卵の温度耐性を調べた結果を紹介します。
 図は、受精後約2時間経過して16細胞に達した卵と受精後約30時間経過して心臓の拍動が確認された卵の温度耐性を調べた結果です。このときの産卵水温は20℃です。横軸は高温に触れている時間、縦軸は半数が死亡する温度です。接触する時間が短い程、より高温に耐られること、受精後まもない時期が高温に弱いことがわかりました。

グラフ:縦軸に半数致死温度(℃)、横軸に接触時間(分)。マダイの卵、受精後2時間のものと受精後30時間のものの温度耐性が比較されています
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